がらくた通り

人によってはがらくた同然のものでも一個人の形成には不可欠だったりする。自我の源泉をたどる旅におつきあい頂けたら幸いです。

1965年製 ストラトキャスター 3回目

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経済的にも、
ほしいからといってすぐ手に入れられるわけでもなく、
しばらく我慢の日々が続きます。

その間、長年想いを寄せていた人に告白して
速攻フラれたりと、辛い日々が…。

グスッ…。
(Dreamin大丈夫?ウンッ…。)

この辛い状況を打破するには
物欲で満たすしかない!

厄除けのため、神社ならぬ
地下鉄札幌北24条駅隣のビンテージギター専門店を訪問。
1968年製 テレキャスターを手に入れた
H氏が経営するあの店である。
(H氏に関しては1968年製 テレキャスターの記事参照)

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 お店のドアをおそるおそる開けると、

H氏が「よー!久しぶり。元気にしてたか」

2年ぶりに訪れたこのお店ですが
すっかり様変わり。

暗くてジメッとしていたあのお店が
大きな窓からは明るい日差しが差し込む
ヴィンテージ・ギターが展示されている
カフェとなってました。
席はカウンターのみ。

60年代〜70年代の
ヴィンテージ・ギターは客席の後ろに。
特に珍しいギターは
カウンター内のショーケースに展示。
昔ほど数は置いていない。
H氏のいかがわしさと、
カフェのさわやかさがもたらす
不思議な空間。

H氏、似あわないよ!

ギターだけだと経営が大変なので
カフェも始めたと言ってました。

そこに僕よりも10歳以上も年上で
数日前、あるテレビ番組にも出演されていた
ビートルズのコピーバンドのベースの方もおられ、
ビートルズの話に。

そのうち店に置いてあったアコギで、
彼はビートルズの「ブラックバード」を弾き始める。
「この曲を『ポール・マッカートニー』が作曲した時
ギターの1弦目が切れていたため、
彼は5本の弦でこの曲を作ったんだよ」
と教えられる。

〈つづく〉

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1965年製 ストラトキャスター 2回目

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レッド・ツェッペリンの「天国への階段」とともに
ギターの登竜門的なこの曲。
あまりにも魅力的で有名なこのギター・ソロ。
以前から楽譜も多数出回っていました。

だからこの曲に挑むのも
始めてではありませんでした。
昔からタブ譜を眺めながら
コピーに取り組んではいました。
途中までは順調なのだが、
譜面途中の「Arm〜〜〜〜」みたいな
記号のところでいつも挫折。
アームなしでは
リッチー・ブラックモア
あの感じが出せません。
テンション下がってそこで終わり。
それがトラウマとなり
「Arm〜〜〜〜」=「出来ない」
「僕はツェッペリンでいく」
という公式がめでたく完成。

しかしこの教則テープは譜面ではないので
この公式が出てこない。
しかも遅いテンポのバージョンを
「譜面」ではなく「自分の耳」を通すことにより
自分にも弾けそうだと感じました。

自己分析なので正しいかどうかわかりませんが、
技術的に腕が上がるというのは
「譜面」通りに弾けることではなく
自分の「耳」を通して、
弾いてる音を
1音ずつイメージできるかどうか
なのではないか?

つまり「耳」で聞いて
音がわからないということは、
まだその曲を弾くための
技術が備わっていないことなんだ。
そう感じました。

そんな紆余曲折の末
単純なもので、雲の上のアームを駆使した宇宙人が
急に身近な人に。

あんなに敬遠していたアームだけど、
今度はそれを駆使して
この名曲をぜひ再現したいという欲求に早変わり。
そう思うといてもたってもいられない。

ドアーズ(「ハートに火をつけて」という曲があります)ばりに
物欲に火がついた瞬間だ。

〈つづく〉

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1965年製 ストラトキャスター 1回目

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以前にも
このモデルの紹介をさせていただきましたが、
当時の状況の詳細も織り交ぜて
再度掲載させていただきます。

購入したのは1989年12月。

当時友人から1巻のカセットテープを譲られる。
有名ギター・ソロをチョイスした教則テープ。

収録内容は

サンタナ「哀愁のヨーロッパ」
クリーム「ホワイトルーム」
イーグルスホテル・カリフォルニア
ディープ・パープル「スモーク・オン・ザ・ウォーター」

このテープの大先生、
ノーマルテンポのあとに
かなり遅いテンポでも弾いてくれるので
兎に角わかりやすい。
1曲ずつ楽しみながらコピー。

が、しかし最後のディープ・パープルの
「スモーク・オン・ザ・ウォーター」でつまずく。
この曲のギター・ソロはリッチー・ブラックモア
アームを効果的に使った名ソロ。

が、しかし
僕はアームのついたギターは持っていないし、
今まで所有したこともない。
なぜかというと、
ギター弾くだけで精一杯なのに
その上アームまで使いこなせる気など
まったくしなかった。

アームを使うプレイヤーは、
僕にとっては凄いを通り越して宇宙人。
ジミ・ヘンドリックスジェフ・ベック
リッチー・ブラックモアetc
みんな怖い宇宙人。
好奇心はあるけど、
臆病な僕は近寄ろうともしなかった。

アームをほとんど使わない
僕が大好きなジミー・ペイジ
ギター・ソロにおけるインプロビゼーション
単純に技術的な面だけを取り出せば
上記のお三方にはやや劣るのかもしれない。
トリッキーなプレイも多いけど、
アレンジがしっかりしているというか、
構成がしっかりしているせいか
なんだか常識人っぽい。
クラシック音楽的な
伝統みたいなものを強く感じる。

だがそれ以外の部分。

たとえばジミー・ペイジ
ギターの音符のリズムへの乗せ方は、
何じゃこれー!な宇宙人。
ノリがさっぱり分からなくなるところが多すぎ。

考えてみたら
ジミー・ペイジジェフ・ベック
なんだか
この2人のノリってそっくり。
ということは
ジェフ・ベックさん、
あなたが栄誉あるNo1宇宙人に
決定しました!?

〈つづく〉

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チヂミ

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先日、知人にチヂミの作り方を伝授されたので
早速試してみました。

教えてもらったレシピには
イカゲソは記載されておらず
ニラ2束のみでしたが
近所のスーパーで激安の150円で
販売されているのを偶然にも発見して
加えてみることに。
その代わりニラの分量を
半分にしてみました。

今度はニラだけのも試してみたいと思います。

辛いタレはビールにもぴったり!

■材料
薄力粉…120g
片栗粉…20g
鶏ガラスープ…大さじ1
ごま油…大さじ1
卵…1個
水…200ml
ニラ…1束
イカゲソ…適量(1cmくらいの長さにこま切れ)

■タレ
コチュジャン、ごま油、ラー油、ポン酢を
好みの割合で。

■作り方
材料を全て混ぜて
ごま油をひいたフライパンで中火で焼くだけ。

 

 

1968年製 テレキャスター7回目(最終回)

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肝心な音です。

音を活字で表現するのは至難の技ですが、
今後何かの参考にでもなればと思い、
記載させていただきます。

もちろん音はアンプによって変わるものだから、
こんな説明も一元的であまり意味ないかもしれませんが。
音の手がかりくらいにはなると思います。

僕はアンプを1台しか所有してません。
1986年に購入した「Marshall Studio15」というモデル。
当時YAMAHAの店員さんに絶賛され勧められたもの。
12万円くらいで購入。真空管アンプです。
柔らかく暖かみのある音で、とても気にいってます。

このアンプのつまみを下の写真のようにして、
歪ませてみます。

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リアピックアップで鳴らすとかなり太くて厚みがあります。
一般的というか、僕がイメージするテレキャスターの音は、
もっと軽くて固い音だったので少し意外。

サステインもかなりあるし、
ストラトキャスターよりもかなりパワフル。
レスポールを歯切れ良くして、明るくした感じです。
歯切れがいいのは指板がメイプルのせいかもしれませんが。

僕が現在所有しているギターに限定すると、
ピンク・フロイドのディヴ・ギルモアの
ストラトキャスターに一番近い音です。
音が似ているというか、
サウンド・キャラクターが似ているというか。
なんかそんな感じです。

ジミー・ペイジレスポールを使用する前に、
テレキャスターをメインに使用していたのも
わかる気がします。
もっとも彼のものは59年製らしいので、
僕のものとはまったく違うかもしれませんが。

フェンダーは1965年にCBSに買収されたと聞きます。
塗装も含め、スペックの変更もあったようなので、
品質に差があって当然。

僕がこのギターを入手してから1年後くらい、
札幌市内の円山にオープンした楽器店にも足を運びました。

ここになんと!
62年製のキャンディアップルレッドのストラトキャスターが、
22万円で販売されてました。
ネックは別の年代のもの、とその店主は言ってました。
のどから手が出るほどほしかったのですが、
激安すぎて逆に怖くて手が出せない。

ヴィンテージ・ギターって奥が深い。
僕のギターも鑑定してないからわからないですが、
本当に68年製なのかどうなんだか…。

このギターは最近あまり弾いていませんが、
僕の宝物のひとつです。

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1968年製 テレキャスター6回目

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それから1カ月ほど過ぎたある日、
入荷の報せを受けお店に。
1968年製 テレキャスターが2本用意されていた。

この2本、指板の材が違う。
1本は黒っぽいローズウッド指板、
そしてもう1本は、
バタースコッチのボディーと同じような色のメイプル指板。

はて?
メイプル指板って50年代のものにしか
存在しないのでは?

質問すると、

これは50年代のような1ピースのメイプルではなく、
1967年くらいからオプションとして用意されたもので、
指板にメイプル材を貼った、
貼りメイプル指板というもの。
採用期間も2年くらいと短く、
この時期特有のレアなものと説明を受ける。

ストラトキャスターだと
ジミ・ヘンドリックスが有名と言って、
奥に飾られている
1968年製のラージヘッドストラトキャスターを指さす。
ネックには150万円のタグが。
1968年製のストラトキャスターが、
このお店では当時38万円だったので、
その価格の差にビックリ。

しかし、幸いテレキャスターでは2万円しか変わらない。

この貼りメイプル指板、
塗装がこの時期からラッカーからポリウレタンに変わったから
押弦した時の指の感触が、50年代のメイプルと違って
ペタッとくっつく感じだそう。
それを嫌うプレイヤーも結構いると教えられる。

フェンダーのギターといえば、
メイプルネックのイメージの強い僕は
貼りメイプルの方を選択。

〈つづく〉

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1968年製 テレキャスター5回目

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なかなか僕等の呈示する金額と
手に入れたいものが一致せず難航。
しかし友達は
1965年製のサンバーストのストラトキャスターに決定。
フルオリジナルで65万円。

テレキャスターはいろんなものがあっておもしろい。
ペイズリー柄も青とピンクがありました。
45万円くらいだったかな?
また、サンバーストのカスタムなのだけれど、
フロント・ピックアップがないものとか。
これはエスクワイヤーっていうモデルらしい。
これは60年製で80万円。
62年製だったか64年製だったか…、
記憶は定かではないのですが、
サンバーストのテレキャスター・カスタムを
見つけたのですが68万円もする。

そもそも当時の僕には
86年製のレスポール・59リシューのローンも
まだ残っていたため
新たなローンを組むのもままならない。
そんな状況でギターを買おうというのだから
困難この上ない。
なかなか決まらず悩み込んでいると、

H氏「今お前の所持しているギターって何?」
僕「77年製のギブソンJ-45とエピフォン・カジノ、
レスポール・スタンダード、レスポール・59リシュー」
H氏「レスポール2本もいらないんじゃない、
そんなにどうすんの?
スタンダードの方を10万円で買い取ってやるよ」

しかしいくら買い取ってくれるとはいえ、
残金58万円も支払う能力はとてもない。
するとH氏にテレキャスター1本も持ってないんだから、
最初はバタースコッチのスタンダードな
このモデルにしたらと諭される。
それが1968年製 テレキャスター
こちらだと僕でも買えそうな金額。
お金もないし、しょうがないかと
まんまとその案にのる。

〈つづく〉

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