がらくた通り

人によってはがらくた同然のものでも一個人の形成には不可欠だったりする。自我の源泉をたどる旅におつきあい頂けたら幸いです。

1965年製 ストラトキャスター 8回目

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1968年製 レスポール・リシュー。
僕の持っている59レスポール・リシューとは
まったくの別物。

もしかしたら僕のレスポールには
チャックがついてて
その中に別のギターが入っているのでは。
そんな疑念が頭をよぎる。

だけどそういうことなんだろう。

僕は以前から
フリーの「ポール・コゾフ」の音が大好き。

ドイツのTV番組「BEAT CLUB」出演時の
「オール・ライト・ナウ」
1970年「ワイト島フェスティバル」で鳴ってた
あの渇いた枯れたギターの音に
惚れ込んでいたのだが、
どうも僕のギターでは出せない。

スイッチやつまみを回しては
セッティングの試行錯誤を繰り返すが
ぜんぜんダメ。

僕のものは、どちらかというと、
B.Cリッチ的な音。
ちょっと湿度が高くて、
アダルトな洗練された音。
弦をはじいてから音が鳴るまで
一呼吸おく感じ。

しかしこの1968年製 レスポール・リシュー、
僕が憧れていた
「ポール・コゾフ」まんまの音が出る。
弦をはじいた瞬間に鳴る。
何も労せずあの渇いた音が鳴る。
もの凄い感動が体中駆け巡る。

H氏がレスポール好きな僕に
あれほどこのギターを勧めたのは
こういうことだったのかと気づく。

現在僕は
59ヒストリックコレクションの
レスポールを3台所有しておりますが
3台とも音は1968年製のものに
かなり肉薄しているものの
ニュアンス的にちょっと違う感じ。

1968年製はボディが鳴っているというか…。
料理に例えるならば、コクがあるというのか…。

あの音は1968年製でしか鳴らないし、
憧れの1959年型もしかりなんだろう。

1959年型はもちろん、1968年製も
今となってはいくらするもんだか?

〈つづく〉

フリーの「All Right Now」「BEAT CLUB」出演時の動画


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