がらくた通り

人によってはがらくた同然のものでも一個人の形成には不可欠だったりする。自我の源泉をたどる旅におつきあい頂けたら幸いです。

レスポール・レオズ・ヴィンテージ 8回目

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カレーを食べながら
H氏「ところでなんかほしいギターでもあるの?」
1983年製のレスポール・59ヴィンテージを
探してると告げると

H氏「難しいなー。ちょっと時間をくれ」

この日は
今度ライヴを見に来ると約束して、
店をあとに。

2~3日後、ライヴを見に行くことに。

ライヴには専属のバンドがいて、
ギターが2人いる5人編成。

この後よくライブに足を運ぶことになるのですが、
必ず演奏されたのが、
サンタナの「ブラック・マジック・ウーマン」
ジェフ・ベックの「哀しみの恋人達」
歌はドラマーの方が歌ってました。

メンバーはみんな僕よりも10歳以上も年上。

やはりとてつもなく上手。

「哀しみの恋人達」のコピーを
途中で投げ出してしまってた僕は
バンドのギタリストK氏の左腕ばかり
目で追っていました。

ブルース・ギタリスト必須の
チョーキングしてすぐミュートする
あの技が絶品!
そのプレイは表情豊かで
まさにギターが歌ってる!

しかし決まってライヴの後は
帰宅後オリジナルを聞きたくなるという
不思議な現象も。

翌年の1994年には「イーグルス」が再結成。
バンドも「ホテル・カリフォルニア」や
「ならず者」をレパートリーに。

「ならず者」はH氏がピアノで弾き語り。

えー!H氏ってこんなこともできるの?

H氏に詰め寄ると
実は音楽学校の出身であることが明らかに。

H氏、あなたってナゾのデパートです!

ある日、H氏にコピーバンドも感動するけど、
バンドの真価はオリジナルにあるのでは?
と問いただす。

H氏は僕の発言に対し
「音楽はそんなものではない
オリジナルはオリジナルだし
彼らは立派なミュージシャンだよ」

この奥の深い言葉にちょっと感動しました。

〈つづく〉

ジェフ・ベック「哀しみの恋人達」


ジェフ・ベック 哀しみの恋人たち Jeff Beck Cause We've Ended As Lovers ...